歌舞伎について全く詳しくない初心者なんですが、歌舞伎(かぶき KABUKI)を観てきました。
私が観劇したのは、2014年3月大歌舞伎鳳凰祭、昼の部です。
とても楽しかったです!
チケットの予約方法〜観劇まで、初心者なりの視点でレビューしてまいります。
歌舞伎観劇の概要
他の舞台と違って、なかなか歌舞伎鑑賞に踏み出せなかった理由の一つに、公演の演目が一回の公演で三つも四つもあることでした。
普通に買ったら一幕分なのか、一回の公演分なのか、よくわからなかったし、これだけの演目を見たら、どのくらいかかるのか所要時間などがよくわかりませんでした。
今回、予約してみて、いろいろわかりました。
チケットを普通に買ったら、一演目ではなく、一回の公演分になり、3〜4演目を見ることができます。
ひとつの演目は、約40分くらいで、完結する話となっており、2演目目、3演目目と続いている話ではありません。
一幕見席というチケットで見たい演目ひとつだけを買う特殊な買い方もできます。
一つの演目が終わると20分間の休憩があります。
そのため、すべてを通して観劇すると、
約4時間ほどの時間がかかります。
長丁場でも楽しめるように、服装や腰の状態を万全にしたいですね。
予約•購入
かぶきのチケットを予約や購入する方法です。
チケットの種類
チケットの種類は普通の舞台と違って特徴的です。
桟敷の席や、一等席だけど二階の席だったり、三階の席、四階の席まであります。
歌舞伎座の座席表はこちらです。
参考:歌舞伎座 座席表
次のものは私が行った2014年鳳凰祭三月大歌舞伎の金額ですが、多分大体ほかのもこんな値段だと思います。
- 一等桟敷席:20000円
- 最高級ですね。ホールの一階席の両脇のほうに、ホールを囲むように手すりで隔離された座布団の席があります。この席だと、あらかじめ予約しておいたお弁当を持ってきてくれたりするらしいです。
- 一等席:18000円
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一等席は一階だけでなく、一等席で同じ値段なのに、二階の前の席もあります。
私は一等席なのに二階の席しかなかったので、二階で観ました。
二階の一等席は全体が見渡せてよかったけど、きっと一階のほうが舞台が全然近いはずだと思います。 - 二等席:14000円
-
一階後ろのほうと、二階後ろのほうです。
二等席でもこの値段なんですね。歌舞伎はお金持ちの娯楽なのかと少し悲しくなる。 - 三階席A:6000円
- 三階の前のほう。手すりのところにも席があって値段的にもよさそうです。
- 三階席B:4000円
- 三階席の後ろのほう。見えるのかな・・
- 四階席 一幕見席(ひとまくみせき):2000円
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通の方や、ふらりと気軽に見たい方。この幕だけ見たい!という方のための席です。
他の席と異なり、予約はできず、当日券のみの発売で、販売前は歌舞伎座の前にすごい行列ができてます。
予約
私が予約したのは観劇したい日の二週間前です。
平日の昼チケットを購入するつもりだったから、余裕でチケット買えるだろうと思ってたんですが、
朝にネット(「ぴあ」や「チケットWeb松竹」など)でチケットを探した時は、残りわずかの△印がついてました。
歌舞伎に行こうと決めた昼には、ネットで見たらもう×印になっていて、席はなくなってしまっていました。
あまりのショックに、プレイガイドに電話をしてみたら、ギリギリ3席あります。とのことで、席は2人と1人で別れてしまうけど、即、席を予約しました。
電話予約時には、次の内容を伝えます。
- 名前
- 電話番号
すると、6桁の予約番号を教えてくれます。
123-456みたいな。
電話口のお姉さんの案内にしたがって、
チケット受け取り方法をコンビニか歌舞伎座で受け取るか選びます。
購入•受取り
この予約番号を持って、セブンイレブンか、歌舞伎座の窓口に直接行って、一週間以内にチケット受取りと支払いを行います。
東銀座の歌舞伎座のチケットでも、新橋演舞場や池袋の演舞場でチケットの受取りができます。
ただし、池袋のほうだけはクレジットカード払いはできません。
一週間過ぎてもチケットを受け取らなかった場合は、予約が無効になりますので、必ず受取りましょう。
東銀座歌舞伎座のチケット売り場
私は東銀座の歌舞伎座で受け取りました。
チケット(切符)売り場は、歌舞伎座に向かって右側のほうに下るエスカレーターがあるので、降ります。
すると、お土産売り場が広がっていますが、エスカレーターを降りたら、すぐUターンしたところに切符売り場というのがあります。
ほかのお土産売り場は華やかなのに、チケット売り場だけはとても殺風景です。
売り場のお姉さんから受取り用紙をもらって、予約した名前、予約日時、予約番号を記入して、お金を支払って、チケット受取り完了です!
歌舞伎を観劇する
歌舞伎鑑賞当日、歌舞伎を観劇します。
服装
服装はラフで大丈夫。
だけど、舞台はよそゆきなオシャレしていったほうが、浮かないし楽しめます。
着物の素敵な女性もたくさんいます。
私も母からもらった着物をyoutubeで着物の着方を見ながらがんばって着ていきました。
歩いてる間に着崩れましたが…。
ちゃんと着物学校に通うべきか…。
でも、普通に1回の公演の演目すべてを見ると、4時間ほどの長丁場になるので、
正直着物はしんどかったです。
着方が下手なだけなんでしょうけど・・。
男性は普通のよそ行きな服でいいんですが、スーツで来ている方はオシャレな印象がしました。(←勝手な好みです)
昼食の弁当調達
私が行ったのは昼の部です。
11時から1幕目がはじまり、1時間ほど一幕目を見たあと、
長めの幕間(まくあい)という30分間の休憩時間があり、この間にお腹を満たします。
通常はお弁当を買ったりして持っていき、自分の座席で膝の上で食べる人が多いです。
弁当を買う
歌舞伎座に向かって右側に、下に降りるエスカレーターがあります。
これを降りると、地下二階となり、折口のすぐ目の前に「やぐら 」というお弁当屋さんがあるので、ここでお弁当を買えばいいかと思います。
短い幕間(休憩時間)でお弁当を買ったりするのは大変だと思うので、開演前に買ってから、ホールに入場したほうがいいです。
お弁当は大体1000円くらいで、公演前に普通に買えましたので、
予約しなくても大丈夫だとは思います。(責任は持てませんが・・)
1000円の幕の内弁当を買ったんですが、とっってもおいしかったですよ!
他にもゴージャスな幕の内弁当や、サバ寿司など、いくつかべんとうの種類がありました。
このフロアはおみやげ屋でもあります。
公演後はとっても混みあうので、おみやげは公演前に買ったほうがいいです。
この地下二階フロアは都営浅草線とつながっているので、
都営浅草線で来た方は、上にあがるとすぐ歌舞伎座の入り口です。
食堂
歌舞伎座には食堂もあるらしく、事前予約しておくと、
幕間の30分間で食堂に行って、ご飯をたべることもできるらしいです。
でもたった30分で食堂に行って、食べてトイレに行って・・とかいろいろ考えると、
かなり慌ただしそうなので、お弁当のほうがいいんじゃないかと思います。
イヤホンガイド
イヤホンガイドを借りる
歌舞伎座内で700円でイヤホンガイドを借りることができます。
借りるときに1000円を保証金として同時に支払うので、
借りるときは1700円を支払って借ります。
返すときに、1000円を返してくれます。
イヤホンガイドの内容
歌舞伎座が押しまくってるイヤホンガイド。
イヤホンは片耳用だけがついてきます。
オン・オフの機能はなく、イヤホンを耳に差し込むだけで、
解説が聞けます。
公演を見ながら、片耳ではときどき解説が入ります。
解説の内容は、役者や、セリフ内の地名や文言や慣習の解説です。
ストーリーの解説ではないので、歌舞伎をもっと深く知りたい人のためのもの。
という感じです。
セリフが何言ってるかわからないんじゃないの?と不安もあるでしょうが、
テレビの時代劇レベルの言葉を、歌舞伎風の歌のような話し方をするだけなので、
何言ってるかは聞き慣れればすぐにわかるようになります。
イヤホンガイドの内容はストーリーに関するものではないので、
イヤホンガイドを借りたところで、その不安は解決できません。
チケットについてきたパンフレットのあらすじを読めば、
ストーリーはわかるので、大丈夫です。
イアホンガイドの解説は、セリフの合間、セリフと同時、歌と同時に解説が入るので、
私はなんだか劇に集中できなくて、嫌ですぐにイヤホンガイドを使うのをやめました。
観劇に集中したいタイプの方はイヤホンガイドは不要です。
歌舞伎の役者ファンや時代背景や劇の内容もっと深く知りたい場合は、イヤホンガイドがあればいいと思います。
重ねますが、イヤホンガイドはストーリーの解説ではありません。
演目のレビュー
幕ごとに開始5分前にブザーがなります。
私がみた公演の演目です。
一、寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)
ゴージャスでありながらもシンプルな役者の配置の舞台デザインが、外人が好きそうです。
父の仇をとろうとする兄弟が、やっぱり仇討ちは今回はやめとこう、という話です(ざっくりし過ぎか・・)
でもこれは正直内容がよくわからなかった。
なんでここで幕が終わるのか、どこが話のオチどころなのか、さっぱりわからぬ間に終ってしまいました。
周りの人もパンフレットを見返したりしてて、やはりよくわからなかったのでは・・
二、身替座禅(みがわりざぜん)
怖い妻に隠れて、愛人に会いに行こうと奮闘する茶番劇です。
お笑いの舞台を歌舞伎風にしたコミカルな感じの内容なので、誰にでもわかりやすい話でした。
三、封印切(ふういんぎり)
好きな女性のために、職場の金に手をつけてしまう悲劇のお話です。
悲劇になるまでは茶番劇でした。
これもわかりやすいお話でした。
四、二人藤娘(ににんふじむすめ)
人気の女形玉三郎演じる、藤の精の舞です。
ストーリー性はない、純粋にショーを楽しむ感じの演目です。
この公演の一番の人気演目だったらしく、このときだけ、
空席だったところに人が座ったり、
この演目のためだけに今日は来たのよーっていう人もいました。
マクロスF(まくろすふろんてぃあ)の主人公アルトに重ねあわせて出てくる歌舞伎の描写は、
この二人藤娘の藤の精ですね。
本当に夢を観ているような美しい演目でした。
幕間(休憩時間)
幕と幕の間の休憩時間のことを幕間(まくあい)といいます。
一つの演目が終わると20分間の休憩があります。
舞台横で休憩時間が表示され、カウントダウンされるのでわかりやすいです。
次の幕の開演5分前(休憩15分経過後)には、ブザーがなります。
ブザーを目安に席に戻りましょう。
昼食
昼の部では、一幕目の終了後の休憩は30分と少し長めになります。
この間に、あらかじめ買っておいたお弁当を食べます。
観劇中には食べずに、この間に食事を済ませるのがマナーかと思います。
座席にはテーブルや飲み物ホルダーはありません。
膝の上でお弁当を食べます。
自分でお弁当や飲み物を持ってきても大丈夫です。
他に食べる場所は、あらかじめ予約する食堂くらいしかないので、
膝の上で食べるしかありません。
飲み物は各階に自販機や、ドリンク販売カウンターがあります。
一幕目の幕間では、ゴミ箱はホールの外の廊下大きいものが準備されてあります。
トイレ
トイレは各階のホールを挟んで左右にあります。
休憩の間の女子トイレは、トイレの外の廊下まで行列します。
スタッフの方が列を整理したりしてくれます。
20分間の休憩でも余裕をもって席に戻れるくらい、個数もあるし、回転率もいいです。
こういうホールにしては、とても安心できる個室数で充実しているといえるかと思います。
まとめ
全部で4時間の長丁場でしたが、とても楽しかったです。
今度は、もっと安い3階席で十分だから、お弁当や好きな飲物を持参して、
何度も足を運んでみたいと思います。
2017年3月、初めて市川海老蔵の助六を見ました。まさに彼は大スターですね!大きな体に大きな声。ほとばしるスターのオーラ。観れて光栄でした!
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