スペイン・バルセロナ郊外のモンセラット(のこぎり山)の行き方や感想をご紹介します!
不思議な形の山に、修道院が食い込んでいる姿は、異世界のような風景でした。
私がモンセラットに行ったのは、2013年8月末の繁忙期でしたので、混み具合なども詳しく書いておきたいと思います。
モンセラットとは?
モンセラット(モンセラート セラト山 もんせらっと Montserrat)は、バルセロナ市郊外にある1236mの低めの山です。
不思議なギザギザもこもこした形からか、のこぎり山という意味らしいです。
変な形の山は遠くから見ても異世界感がありますが、近くに来ても、登ってみても、修道院が山に食い込んでたりして、異世界感がハンパないです。
外国に旅行にきて、ちょっと遠出したぞーっていうより、別世界にでも来ちゃったのかと思ってしまう不思議な風景です。
ドラゴンボールのバトルシーンの背景でよく使われるような変な形の岩の風景です。今にもクリリンあたりがやられて飛んできて岩にぶち当たって来そうです。
サグラダファミリアやコロニアグエルは、このモンセラットをモデルにしてガウディが設計したという話もあります。
見どころ
モンセラットの見どころは次のようなものがあります。
-
不思議な山の形
-
上には美しすぎる修道院がある
-
黒いマリア様に大行列
↓鉄オタ向け見どころも
-
崖ギリギリの山肌を走る列車⇔ロープウェイとどちらを選ぶ?
-
さらに上に行くと急斜面のケーブルカーにも乗れる
モンセラットの行き方ざっくり概要
まずは、スペイン広場駅(Pl.Espanya)からモンセラット近くの駅まで電車FGC(カタルーニャ鉄道)で行きます。(約1時間)
コロニアグエル地下教会のある駅は、モンセラットに行く路線の途中にあるので、コロニアグエルに寄ってからモンセラットに行くこともできます。
山のふもと
モンセラット近くの駅から、次の2択のコースどちらのコースで行くかあらかじめ決めておきます。
なぜなら電車を降りる駅が違うからです。
-
1、ロープウェイで上る
-
2、クレマジェラという登山鉄道に乗る
山の中腹
1か2で登ると、そこには修道院やお土産屋さんや食堂があります。
この山の中腹が便宜上駅名でモンセラットと呼ばれる場所になります。
山の上
モンセラットからフニクラ(ケーブルカー 約7分)に乗ると、サンジョアン(Sant Joan)というさらに山の上まで行けます。眺めがすごくいいです。
モンセラットからはサンタコバ(Santa Cova)という黒いマリア様が発見された場所へ行くフニクラも出ています。
山の上のほうには登山道もあり、サンジョアンとサンタコバは、たぶん歩いて行き来することもできます。
恐らく片道1時間はあるでしょうが、歩いてる人はほとんどいません。
乗り物にのって登れますので、山に行くとは言え、脚力に自信がなくても大丈夫です。(あ、すみません、サンタコバのほうは行ってないのでわかりません。途中までフニクラで行けて、そこから若干歩くらしいです。)
モンセラット観光はだいたいこんな概要の観光になります。
観光と交通を含めた所要時間は往復4~5時間程度は見ておくと良いでしょう。
目次
モンセラットに行く
モンセラットへの行き方を詳しく書いておきます。
スペイン広場から行く(通常コース)
普通はスペイン広場駅からモンセラットに行く方が多いと思います。
とにかくFGC(カタルーニャ鉄道)のR5という電車に乗れれば、どこから出発してもいいです。
参考:FGC路線図|公式ページ(スペイン語)通常はバルセロナ市街地から乗ると思いますので、スペイン広場駅(Pl.Espanya)から乗ります。
スペイン広場駅は、東京に例えると東京駅のようなもので、主だった観光スポットはないものの、郊外へ行く列車のターミナル駅です。
先に記載した、クレマジェラかロープウェイのどちらでモンセラットに乗るかは、セット切符を買うために決めておいてください。
もちろんどちらにも乗りたーいって誰もが思いますが、普通は往復チケットを買うと思うので、実際に片道切符ずつ買って両方乗るという人は少ないかと思います。
山の上のほうに行ってからでも、帰りのクレマジェラとロープウェイ切符は買いやすい雰囲気ではあるので、山の上のほうで買ってもいいと思いますけどね。
ただし、行きはクレマジェラ乗換時は、接続時間があるので、乗り換え時に切符を買いづらい雰囲気です。(乗り換え時にっていうか販売してるのか?販売所は見当たらないぐらい接続がいい)なので、行きはセットで買っておいたほうがいいです。
セットで片道13ユーロくらいだったような。
電車+クレマジェラ料金表|FGC公式(英語)時刻表・乗換え案内
FGC公式サイトから、時刻表をあらかじめ調べておくと、旅先で便利ですよ。
参考:FGC公式サイト
└右上リンクで英語に切り替えできます。
↓
わかりやすい乗り換え案内ですね。
コロニアグエル駅から出発する(コロニアグエル教会に寄った人)
欲張りな方は、コロニアグエル教会に寄ってから、モンセラットへ向かうという両方一気に制覇するという方もいるでしょう。
私は午前中にコロニアグエル地下教会に行ってから、モンセラットに向かいました。
コロニアグエル教会は午後にはシエスタ、さらに夕方に閉館するから、午前中のうちに見学したほうがいいです。
>> コロニア・グエル地下教会の行き方・チケット購入方法・感想│ガウディ・バルセロナ・スペインコロニアグエル駅を出たのは12時すぎくらいだと思います。
券売機で切符を買う
コロニアグエル駅は無人駅なので、販売機で電車+クレマジェラもしくはロープウェイセットチケットを買うことになります。
でも販売機は英語表記にも切り替えできるので大丈夫です。
私は登山鉄道というものに乗ったことがないので、クレマジェラにしました。
クレマジェラは英語で「Rack railway」という表記になっていました。
販売機はタッチ式で文字が大きくて、選択肢も少なめでわかりやすいユーザーインターフェースでした。
「Monserrat+Rack railway」で~、往復で~、って押していくと結構普通に買えました。
言葉がわからなくても、使いやすいUIであれば、案外不安なく先に進めるものですね。見習いたいものです。
料金
電車料金はバルセロナ市内の中心地のエリアに近いところからZone1、Zone2・・と扇状のエリアに広がっていきます。(扇状というのはバルセロナの東南は海だから、陸は扇状に遠くなっていく)
コロニアグエル駅はZone2です。
スペイン広場など主要な市街地がZone1です。
コロニアグエル駅で往復で買ったので、帰りはZone1のスペイン広場駅まで帰りたいので、スペイン広場で乗り越し清算するのかなと思ってたんですが、帰りのスペイン広場では乗り越し清算を要求されたり、自動改札を抜けられないということはありませんでした。
※追記
日本みたいに降りてから乗越し精算するという仕組みではないようです。乗るときに正しい料金で切符を買うことが前提のようです。
モンセラット行きのホーム
バルセロナ市街地からコロニアグエル駅に着いたときと同じホームに行きます。
コロニアグエル教会を訪れた場合は、階段を上がって反対側のホームになります。
時刻表は駅に貼ってあります。
電車がこれまた意外と時間ピッタリに来るんです。17分着の電車はちゃんと17分に来て、出て行きます。
日本の電車は時間通りに来てすごいとか言われてるけど、案外スペイン・バルセロナのあるカタルーニャ地方でも普通のことなのでした。
ホームに行くための階段をのぼろうかというときに、きちんと時間通りに来た電車を一本逃し、次の電車で行きました。
乗り換え
コロニアグエル駅からモンセラットに行く場合は、乗り換えが必要になります。
コロニアグエル駅ではS8の電車に乗ります。
路線カラーと実際の電車のカラーは異なっているため、ちょっと混乱します。しっかり表示を確認してください。
R5などは通りすぎて行くので心細くなりますが、S8を待ちましょう。
S33はあんまり遠くまで行かないから乗っちゃダメです。
20分ほど乗ったら、Martorell Central 駅で、R5路線に乗り換えます。
同じホームだったか、同じホームの反対側だったか、乗り換えはとても楽だった気がします。
参考:R5 路線図&時刻表(スペイン語)モンセラットのふもとの駅
Martorell Central で乗り換えてから20分ほどでモンセラットの近くの駅に着きます。
車窓から、モンセラットの変な山の形がだんだん近づいてきて興奮します。
コロニアグエルに行かなかった場合は、スペイン広場駅からR5にそのまま乗って、約1時間ほどでモンセラットのふもとの駅に着きます。
ロープウェーで行く人と、クレマジェラ(登山電車)で行く人では、R5を降りる駅が違うので、ご注意ください。
ロープウェー乗り換え駅
先にモンセラットにロープウェイで行くための、ロープウェー乗り換え駅「Aeri de Montserrat」に着きます。
ロープウェーに乗る人はココでおりて、ロープウェーに乗り換えてください。
ロープウェイの乗車時間は10分。
クレマジェラに乗る人はここで降りちゃダメですよ。
クレマジェラ乗り換え駅
クレマジェラに乗ってモンセラットに登る場合は、ロープウェー駅の次の駅の「Monistrol de Montserrat」でおります。
先頭車両の先にクレマジェラがありますので、R5に乗る時も先頭車両に乗っていれば、クレマジェラに一番乗りでき、クレマジェラの運転席のすぐ後ろの乗り鉄オタク席に乗れる確率がグッと高くなります。
R5を降りて、クレマジェラに乗り換える際、改札というほどご立派なものはありませんでした。
立っている係員に乗り換え切符を渡すか見せるかしただけでした。
クレマジェラに乗る
乗り鉄オタク席
ロープウェイより新しいし、登山鉄道のめずらしさもあってか、クレマジェラのほうが人気があるようです。
R5で先頭車両に乗っていた我々は、クレマジェラの改札に真っ先に入り、クレマジェラの乗り鉄オタ席をゲットしました。(私は乗り鉄オタではない)
やはりスペインにも乗り鉄はいるようで、ハアハア興奮しながらいろんな席を味わいつつ電車の写真を撮りまくる1人のおっさんがいました。彼は幸せそうです。
10分ほど待ってから発車しました。
運転手さんは女性でした。
すばらしい車窓の風景
いくつかの駅に止まりながら、登山鉄道がゆっくりと動き出します。
変な形の崖すれすれを走るやら、トンネルやら、楽しい初めての登山鉄道でした。
クレマジェラの乗車時間は約20分間です。
↓クレマジェラの車窓です。クレマジェラ同士がすれ違うところです
モンセラットを楽しむ
ロープウェーかクレマジェラに乗って、モンセラットに到着します。
↓モンセラットの景色です。
食事やお土産を買えます。
フードコート?のような雰囲気です。
フードコートのアイスおいしかったです。
イチジクを円盤状に固めたワインのおつまみ?をお土産に買っていきました。
帰りのクレマジェラ時刻を確認する
クレマジェラは1時間に1本しかありません。
18時ころには最終になりますので、降りたらすぐ、帰りのクレマジェラの時間をしっかりチェックしてください。
修道院を見学する
ちょっと乾燥したきれいな空気、もっこりした山の形がずじょうにそびえたっています。
まずは修道院を見学しましょう。
↓修道院入り口
すばらしい聖堂です。
サンタコバで発見された黒いマリア様が、この修道院内に保管され、公開されており、黒いマリア様に願い事をしようという人が、広い修道院内でものすごい大行列を作っています。
マリア様の右手と右手で持っている玉には、観光客も触れることができ、触って願うと願い事が叶うそうです。
恐らく1時間以上待つだろう大行列です。繁忙期の午後だったからかな。
さすがにこの大行列では見る気になれず、黒いマリア様を見るのはあきらめました。
少年聖歌隊が合唱していることもあるのですが、この日はその時間にギリギリ行ったつもりだったけど、中止だったのか聞くことができませんでした。
フニクラでさらに上に行く
フニクラとはケーブルカーのことです。
フニクラでさらに上のほうへ行くことができます。
↓はフニクラの下りの様子です。急な斜面を下る景色もまたいいですよ。
参考:FGCフニクラ|公式ページ(英語)サンジョアンに行く
サンジョアン(Sant Joan)は景色がすごくきれい!
↓サンジョアンの景色です
- 料金
-
往復(モンセラット⇔サンジョアン)で約10ユーロです。
切符は、受付窓口で買います。
- 運行時間
-
朝10時~16:50頃まで約10~20分間隔で運行
最終発車時刻は早いので、早くサンジョアンを出るように、ご注意ください。
シーズンにより最終発車時刻は変わりますので最新情報は公式ページで確認してください。
スペインでは16時くらいでも、まっ昼間みたいに明るいので、時間の感覚が狂います。
参考:サンジョアン|フニクラ時刻表&料金表|FGCフニクラ公式ページ(英語)
└このページでpdfを開くと最新の料金などを確認することができます。 - 乗車時間
- 7分
- 乗り場
-
同じフニクラでもサンジョアン行きとサンタコバ行きでは、乗り場が違うのでご注意ください。
参考:サンジョアン行きフニクラ乗り場|FGCフニクラ公式ページ(英語)
たぶんですが、サンジョアンから、登山道(平坦な道)があり、恐らく黒いマリア様があったというサンジョアンまで歩いて行けると思います。
かなり遠くにポツンと見え、人がちょろちょろといるのが見えるので、たぶんサンタコバだろうと思っているだけですが。
恐らく歩いたら1時間程度の道のりだと思います。
帰りは、空いてるからもう少し景色眺めてから、帰りのフニクラ乗り場に並ぼうと思ったら、出発時刻前になって急に行列になっていました。
最終に近いフニクラにだったため、混み合って乗れず、1本目を逃し、20分待って次のフニクラに乗って、モンセラットに帰りました。
予定していたクレマジェラに乗ることができず、モンセラットで1時間待ちとなってしまいました。
お帰りの際は、最終に近いフニクラは、混み合って乗れないことも想定しておいたほうがいいかもしれません。
サンタコバへ行く
モンセラットから「サンタコバ(Santa Cova)」行きのフニクラに乗ると、サンタコバに行くことができます。
サンタコバは、黒いマリア様が見つかった場所ですが、黒いマリア様は修道院の中にあるので、サンタコバには黒いマリア様はいません。
私は時間がなかったので、サンタコバへは行きませんでした。
【フニクラ詳細↓】
- 料金
-
往復(モンセラット⇔サンタコバ)で3.7ユーロです。
切符は、受付窓口で買います。
- 運行時間
-
こちらは人気がないのか、運行本数は少ないです。
朝10:10~16:10まで20分間隔で運行しています。
サンジョアンよりも本数が少ないのでご注意ください。
参考:サンタコバ|フニクラ時刻表&料金表|FGCフニクラ公式ページ(英語)
└このページでpdfを開くと最新の料金などを確認することができます。 - 乗り場
-
サンジョアン(景色がきれいな方)とこのサンタコバ行きでは乗り場が違いますのでご注意ください。
参考:サンジョアン行き乗り場|FGCフニクラ公式ページ(英語)
まとめ
それほど歩いていないとはいえ、帰りのR5ではぐったり寝てしまいました。
結構混んでて座れてラッキーっていう混み具合でした。
バルセロナのガウディ等の建物めぐりに飽き飽きしていた夫は、モンセラットに行けたことが一番楽しかったと言ってました。
そう言われるとサグラダファミリア以外のガウディの建物って女子っぽいかわいい建物なんですね。
カサバトリョもコロニアグエルも、グエル公園も。
誰でもガウディの建物見たら感動すると思っていたのは、私のエゴでした・・。
とっても楽しかったモンセラット小旅行でした。
是非行ってみてください!
↓コロニアグエル教会に関する記事はこちらをご覧ください
>> コロニア・グエル地下教会の行き方・チケット購入方法・感想│ガウディ・バルセロナ・スペイン
コメント