青森県青森市のソウルフードとして、近年人気を集めている味噌カレー牛乳ラーメンですが、私は絶対にカレーより納豆のほうがうまいと思います。(↑の写真は味噌カレー牛乳ラーメンですが)
私は青森市出身で学生時代から食べていた味の札幌の味噌ラーメンですが、近年の味噌カレー牛乳ラーメンブームには「違う!そうではない!」と言いたいのです。
「味噌カレー牛乳ラーメン」だけを食べて「ふーん、そりゃカレーだからうまいに決まってるよね〜。」と帰って行く観光客には「STOP」と言いたいのです。
青森の「札幌ラーメン」はもっと自由でフリーダムでリバティなんです!
味の札幌とは
味の札幌(通称:味ポロ、味サポ)北海道の出身の店主が青森で味噌ラーメン屋を開き、青森で独自に進化してきたラーメン屋です。
もともとおいしい味噌ラーメンですが、トッピングを意外なものまで好きなものを選べる独自のスタイルで、自分好みのラーメンを注文することができ、地元民から長く人気を集めています。
自分好みのラーメンを見つけるため何度も来店してしまうという、魔力があります。
「味噌カレー牛乳ラーメン」が有名となっていますが、要は味噌ラーメンに牛乳とカレーをトッピングしたもののことです。
店舗は5つ
今や、青森市内でも、のれん分けのお店がたくさんあり、現在5店舗あります。
東京で例えると、ラーメン次郎のような存在でしょうか。
- 味の札幌 大西
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創業者はすでに亡くなってしまい、移転はあったものの、味の札幌本店ということになるようです。
青森駅から近く、観光客が行きやすい。
今回行ったのはこの店舗。
青森県青森市古川1丁目15-6 大西クリエイトビル 1F - 味の札幌 浅利(分店)
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こちらも大西と同様、青森駅から近く、観光客が行きやすい。
青森県 青森市 新町 1丁目11-23 メゾン丸藤 1F - かわら(おすすめ☆)
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車がないと行けない店舗。
地元民にとても人気で、車が並ぶ。
青森県青森市大字筒井字八ツ橋40-5 - ラーメン蔵
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津軽線油川駅から1キロ程度。津軽線も観光客が使うことはほぼないと思うので、行きづらい店舗。
青森県青森市羽白沢田796-1 - 札幌館
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札幌館ていう名前だけど青森市内の店舗。新青森駅から1.5キロ。観光客が行けないこともないんだろうけど、行きづらい店舗。
青森県 青森市 石江 岡部56-3
味の札幌 大西
久々に里帰りし、青森駅に近い大西で食べました。
私が昔通っていた店舗はここではなく、すぐ近くにあったのですが、その時に試行錯誤して、注文する自分ラーメンは決まっています。
味噌ラーメンに牛乳と納豆トッピングです。
牛乳により、味噌ラーメンはよりまろやかになり、さらに納豆のうまみとトロミをプラス。
納豆臭くはありません。
納豆はひきわりとなっていて、うまみとトロミを麺に絡ませる役割をします。
ラーメンを食べ終えたら、特殊な穴あきレンゲで、味噌味が染みた納豆だけをすくって食べるのがまた楽しみなのです。
残念なバター
ただ、残念だったのは、お?分厚いバターが乗ってるぞと思ったら、お祭りの出店(でみせ)のじゃがバターとかでよくある油臭いマーガリンがあたかもバターのように四角く切られてラーメンの上に乗っており、とてもガッカリしました。
最近のバター高騰のためでしょうか。それとも昔からこのマーガリンだったのでしょうか?ともかく、このマーガリンは油臭いのです。
すでに東京人となってしまった私の鼻と舌はごまかせません。
バターが高いなら超薄くしてもらってかまわない。こんな臭いもの乗せるぐらいなら乗せないで欲しい。
おいしいかったけど、都会から来た観光客の鼻と舌はごまかせません。青森人も臭いには敏感な人が多いはず。
価格高騰のためかわかりませんが、バターの代わりにマーガリンを使って妥協してしまうところは、やはり田舎クオリティ。
この店舗への再来は、バターの価格が下がった頃でないと厳しいように思います。
かわら(おすすめ☆)
かわらに行ったのはもう1年前だけど、かわらは薄くてもバターを使っていました。(バター高騰の今現在はわかりませんが)
かわらは駅から行ける場所ではなく、車がないととてもいけないところにあります。
でもドライブインかと思うほど、地元の人の車が並んでいます。
大西よりこのかわらのほうがうまいです。
自分のラーメンを見つける
何度も言いますが、自分のスタイルのラーメンを見つけることが、青森のソウルフード「味の札幌」系統のラーメンの醍醐味です。
味噌カレー牛乳だけを食べて、知った気になってはいけないのです。
何度も通って、いろんなトッピングを試すのです。
塩味も大変おいしいです。
私の母は塩納豆。
私の弟は人気の味噌カレー牛乳。
私は味噌牛乳納豆。
このように同じ家族でも注文するものが異なります。牛乳いれるか入れないか、味噌と塩どっちがいいか、納豆はどうか、バターは抜くか。客も試行錯誤してこその「味ポロ」なのです。
カレーは卑怯だ
確かにカレーは老若男女だれでも大好きでわかりやすい味です。そのため宣伝しやすかったのでしょう。
でもカレー味というのは、「温泉卵」「チーズ」と同系統の絶対においしくなるに決まっている卑怯なトッピングと私は思うのです。
いろいろ試してカレーに辿りついたならまだしも、いきなり観光客に食べてもらって「ふーん、そりゃカレーだもんなー、ダシの味よくわかんないなー。こだわりないんだろうな」で終わるのはなんか違うん(rya
自宅で再現する
味の札幌は、東京に店舗はないので、恋しくなったらラ王の袋麺で再現して食べています。
ラ王の袋麺はかなりクオリティが高いです。さすが日清曰く「自社の競合他社は社内だ」と言うだけはあります。
ラ王の麺のコシと味噌のコクなら、味ポロに大分近い味を再現できます。
麺がゆであがって味噌スープと合体させるときに、よく混ぜたひき割り納豆もしくはあらかじめ刻んでひき割りにした納豆、牛乳(100ml程度)を加えるだけで、大分それっぽくおいしく頂けます。
冷蔵庫の奥で食べるのを忘れてカピカピになってしまった捨てる寸前の納豆も、スープでふっくらと復活しておいしく頂けますww
カレーがお好きな方はカレーをスープに溶いて食べるといいです。
まとめ
ラーメン店というのは通常、店主がこだわり抜いたダシとラーメンを提供するものですが、この「味の札幌」ではベースのラーメンにさらに客が試行錯誤してナンボという逆のスタイルと言えるかと思います。こだわり抜いているラーメン屋の方から見れば、邪道とも言えますが・・。でもベースのラーメンも美味しいんですよ。
でも青森では高校生くらいからここへ通い、自分のスタイルを見つけることが青春の1ページでもあり、大人になる儀式とも言えるのです(言いすぎた)
近年の青森といえば「味噌カレー牛乳ラーメン」というのはなんか違う、もっとうまい組み合わせ、醍醐味があると思ったので、青森出身のくせに厳しめに書かせて頂きました。
普及に努力されている方々や近年のブームに水を差すようで申し訳ないとは思います。
でも1つの組み合わせだけでOKなんて、そんな浅いものではありません。定番でも意外なものでも組み合わせでさらにおいしく頂ける、自分のオリジナルラーメンをラーメン屋で作れる醍醐味が楽しい、もっと深いものだと伝えたいのです。
味の札幌 大西 店舗概要
青森県青森市古川1丁目15-6 大西クリエイトビル 1F
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